2007年08月22日

非営利団体のマーケティングA―ソーシャル・マーケティング

 マーケティングの中でも非営利組織に一番関係してくるのが、「ソーシャル・マーケティング」という手法でしょう。
これは、社会に役立つアイデアを開発して広めていくことですが、そこにマーケティングの手法を取り入れていくのです。

 たとえば、タバコのポイ捨てや地球温暖化防止などのキャンペーンを張って、それを多くの人に広めていくような場合です。
 一番記憶に新しい成功事例としては、「ホワイトバンド」の「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーンがあげられるでしょう。

 ソーシャル・マーケティングには以下の4つの手法があります。

@マーケティング・リサーチ
 効果的なアピールの仕方を考えるために、マーケットを調査します。
 たとえば、禁煙キャンペーンを展開するにあたっても、喫煙者と非喫煙者、大人と子ども、男性と女性では喫煙に対する認識や態度が違ってきます。
 マーケティング・リサーチではそれらの違いを明らかにし、それぞれに対してどのようなアプローチが適切かを考える手助けになります。

A製品開発
 ただ頭ごなしのキャンペーンを行うだけでは、反対する人たちの反発を買うことにもなりかねません。また、そのキャンペーンを行うことで、不利益を被る人たちが出てくることも考えられます。
 そういった人たちの反対をおさえるためには、代替となる製品やサービスを同時に提供することが必要になります。
 たとえば、携帯電話を使いながらの片手運転を防止するキャンペーンを展開する場合、携帯電話を車内に固定して手を使わずに携帯を使用できる「ハンズフリー」という装置の使用も同時に提示するのです。

B誘引の使用
 単なるメッセージの発信だけでなく、人々の興味を引くようなアイテムや手法などを用いることです。
 「ホワイトバンド」などは、まさにこれに当たります。

C誘導化
 同意するだけで実行に移せなければ何にもなりません。具体的な方法を示して、人々を実行へと誘導していく手法です。
 たとえばアルコール依存症の防止キャンペーンでは、それを受けて依存症から立ち直ろうと決意した人のために、治療施設や自助グループの紹介をしていきます。ただ「アルコールに依存するのをやめましょう」と訴えかけるだけでは不十分なのです。
 ソーシャル・マーケティングでは、新しい行動を取るよう人々に訴えかけるだけではなく、その行動を維持していける方法まで配慮していくのです。

 最後に、今マーケットの分野で注目されている考え方に、「ソサイエタル・マーケティング」というものがあります。これは顧客と社会の幸福を維持・向上させながら、すぐれた価値と満足を提供していくための考え方です。

 今まで企業が取り組んできたのは、主に顧客のニーズや欲求に応じて製品を作る短期的なマーケティングでしたが、それが必ずしも顧客の長期的な幸福につながらないという矛盾もはらんでいました。その一つの例としては、ファーストフード業界の販促キャンペーンなどがあげられます。

 その反省から現れてきたのがこの「ソサイエタル・マーケティング」という考え方で、マーケティングの方向性を決めるとき、「会社の利益」と「消費者の欲求」、そして「社会の利益」という三つの要件のバランスを考えるのです。
 つまり、消費者を喜ばせ、会社としての利益をあげると同時に、社会全体のためにもなる製品を開発していこうという流れです。

 このように、企業とNPOの接点はますます広くなってきていますので、今後は企業とNPOがパートナーシップを結んで商品を開発していく事例も多くなっていくことが期待されますね。
posted by Arthur at 18:59| Comment(0) | TrackBack(1) | マネジメント・組織運営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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