2007年09月27日

リーダーのパワー

今日は心理学者J.R.P.FrenchとB.Ravenが説いた、リーダーの6つのパワーについて紹介します。

人々がリーダーに従おうとするのは、リーダーにパワーがあることを認知しているからですが、リーダーが持つパワーには以下の6つの種類があります。

@強制的パワー(Coercive Power)
 これはその通り、命令に従わないものを強制的に従わせるパワーです。
 会社の場合なら、人事や給料などに決定権を持っていることがこのパワーの源になります。このパワーの一番原始的なものは腕力です。
 このパワーは実際に持っているかどうかよりも、相手がそう認識しているだけで効果があります。
 もちろん、使いすぎは逆効果になります。

A専門的パワー(Expert Power)
 専門知識や高い技術を持っていることから生まれるパワーです。
 ある特定の分野においては、むしろリーダーよりもメンバーの方がこの力を持っているという、逆転現象もしばしばありえます。
 このパワーは人々がその知識や技術を必要としている場面でのみ影響力を持ちます。たとえば、ある人がいくら英語の知識を持っていたとして、外国との取引や海外に出かけるとき以外はあまりパワーを発揮することができません。

B情報的パワー(Information Power)
 人が欲している情報を持っている、あるいは情報源を知っていることから生まれるパワーです。
 前述の専門的パワーとよく似ていますが、違うのは、必ずしも自分自身の専門性でなくてもいいことです。たとえば、新しく中国と取引を始める場合などは、現地の情報にアクセスできる人や、現地に知人がいる人などが力を持つのです。
 以前は団体のトップに情報が独占されていましたが、今では誰でも簡単に多くの情報に接することができるようになりました。なので、今ではこのパワーは多くの人に開かれているといってもいいでしょう。

C合法的パワー(Legitimate Power) 地位や役職から生まれるパワーです。
 会社であれば、課長よりも部長、部長よりも社長の方が強いパワーを持っています。しかし、交通違反や裁判などになると、社長よりも警察や弁護士の方が力を持つことになります。
 このパワーの特徴は、一旦その組織を離れたり、辞めたりするとなくなってしまうことです。いわば“借り物のパワー”ともいえるでしょう。

D人間的パワー(Referent Power) その人が人徳があることや、顔が広いと思われることから生まれるパワーです。
 いわゆる“カリスマ”と呼ばれる人たちは、特にこのパワーに秀でた人たちです。
 人間的パワーの中には、コネクション(関係性)のパワーも含まれます。重要な立場・地位にいる人との関係性も、大きなパワーとして働きます。

E報酬的パワー(Reward Power)
 相手にどれだけ報酬を与えることができるかどうかで決まるパワーです。
 もちろん一番代表的なものはお金ですが、それ以外にも昇進や推薦、他の人の紹介なども当てはまります。


さて、これら6つのパワーの効果は、組織や組織の構成メンバーの成熟度によって異なってきます。

成熟度の低い組織・集団において効力を発揮するのは、強制的パワーや報酬的パワー、合法的パワーなどですが、成熟度が高くなると人間的パワー、情報的パワー、専門的パワーなどが力を持つようになります。

一般に組織の成熟度が高くなるにしたがって、

 強制的パワー → 報酬的パワー → 合法的パワー → 人間的パワー → 情報的パワー → 専門的パワー 

と効果的なパワーが変化していくと言われています。

また、これらのパワーは組み合わせることによってパワーアップします。
できるだけ多くのパワーを身につけた方が、リーダーシップを発揮しやすいとも言うことができます。

そして、これらのパワーの中で組織から与えられるパワーは、合法的パワーだけです。
残りの5つのパワーは、自分自身の努力によって創り上げていくしかないのです。



posted by Arthur at 12:14| Comment(0) | TrackBack(0) | リーダーシップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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