2007年11月06日

イチローに学ぶセルフ・マネジメントB―プロセス指向

「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」連載第三回です。
今回のテーマは「プロセス指向」。

 ▽ ▽ ▽ ▽

前回はイチローが逆境をチャンスだと捉えていることを取り上げましたが、それができるもう一つの理由は、イチローが「プロセス指向の人」だからでもあります。

それはイチローの次の言葉に表れています。

「空振りだとか三振だとかに一喜一憂はしないということが大事です。
 そこで、打てない、もうダメだと思ってしまったら、
 次の打席には立てないですよ。
 たとえ、三打席、四打席ダメであろうと、
 『次』につなげる打席にしなければ、また打ち取られてしまうでしょう。
 三振しても、打ち取られても、
 そのピッチャーを打つための『何か』を得られればいいわけで、
 僕は打席ごとに勝った負けたと騒がないように心がけています。」

 
一打席ごとの結果ではなく、そこから何を得たのかがより重要だというのです。
イチローにとっては、結果が出ないことは必ずしもマイナスではなく、むしろそこから進化・発展の手かがりを見つけられるかどうかが大切なのです。

逆にいえば、たとえ今は思ったような結果が出ていなくても、そこに将来の展望・可能性が見えているとしたら、何も焦る必要はないということでもあります。

次のイチローの言葉がそれを教えてくれています。

「僕の中のスランプの定義というのは、『感覚をつかんでいないこと』です。
 結果が出ていないことを、僕はスランプとは言わないですから」


これを私たちのプロジェクトに当てはめれて考えれば、一回一回のプロジェクトの結果うんぬんというよりも、それらを通して目標に向かって前進している、ビジョンの達成に近づいているという感覚があるかどうかが重要だということでしょう。

たとえ最初は失敗やミスが多かったとしても、そこからさまざまな教訓を学ぶことができ、それらを生かしてプロジェクトを改良・レベルアップさせていけるならば、そのプロセスこそが貴重なわけです。

明治大学教授の齋藤孝氏は、「質量転化」という言葉を使っています。
これは「量をこなすことで質が変わる」という概念です。

誰でも最初から質の高いことはできない。
だからまずは量をこなすことが大切だというのです。
量をこなすことで自然と質が上がっていくのです。

毎回の単純作業をおろそかにできない理由もここにあります。

物事の成長・発展というのは、決して直線的に起こるものではありません。
「成長曲線」と呼ばれるように、いつも曲線を描いてあがっていくのです。

つまり、最初は何度やってもうまく行かない、なかなか変化しないような状態がずっと続き、それがある一定のレベルを越えた時に、一気に変化が起こるというのです。

その苦しい変化のない状態を乗り越え、将来に飛躍するために必要なのが、イチローのようにプロセスを大切にして、そこから貪欲に何かを学び取ろうとする姿勢なのです。
posted by Arthur at 16:01| Comment(0) | TrackBack(0) | セルフマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。