2008年08月05日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるG

海外出張等があり、なんと1ヶ月ぶりとなってしまいましたが、「プレゼンスキル&スピーチ力を高める」の最終回です。

最後は「プレゼンスを高める方法」です。

   ▽   ▽   ▽   ▽

■プレゼンスを高める方法

確認になりますが、HRインスティテュートの野口吉昭さんが、プレゼン能力を高めるために必要な3つのスキルとしてあげたのが、

@プレゼンス(=人間的魅力・存在感)
Aシナリオスキル(=論理力・思考力)
Bデリバリースキル(=表現力)


の3つでした。

Aのシナリオスキル、Bのデリバリースキルについては、今まで紹介してきたいろいろな方法を駆使し、マスターすることで改善することができます。

しかし、@のプレゼンスに関しては、何かテクニックやスキルを駆使すれば高められるというものではなく、一朝一夕の工夫によって変えられるものではありません。

だからと言って「これは長い時間をかけて培っていくものですよ」と結論づけたら、わざわざこの章を立てる必要もないので、前述の野口さんも提唱している重要なことを一つだけ紹介します。

それは、「価値観を明確にする」ということです。

これはリーダーシップ研修会で私たちも強調していることですが、人がもっている人間的魅力や存在感というものは、その人の考え方や信念や行動様式、さらにはその背後にある価値観からにじみ出てくるものなのです。

その人がどんな価値観を持って物事を見つめているか、それが日々の行動となって表れ、そしてその蓄積が人間的魅力や存在感となって表れます。

それが普段のプレゼンや、スピーチをする際にも随所ににじみ出てきて、聴く人に強い印象を与えるものになるのです。

昔で言えば『プロジェクトX』、今では『カンブリア宮殿』『ガイアの夜明け』などのテレビ番組に登場するカリスマたちは、みな明確な価値観をもっています。だからこそ、その発言には力があるし、その姿には人を惹きつける独特の魅力があるのです。

それはテクニックやスキルによって一時的に飾り立てたものではなく、長年の経験や努力の中で培われてきた、いわばスピリチュアルな強さであり魅力と言えるでしょう。


自分が大切にしていることがあるからこそ、力を込めて語ることができる。
絶対に伝えたいものがあるからこそ、プレゼンに思いを込めることができる。



基本はそれだと思います。

まずは、自分が大切にしている(していきたい)価値観は何なのかを明確にして、それをもとに日々発言や行動をするように意識してみましょう。

やがてそれが板についてしっくりしてくれば、独特の人間的魅力や存在感を放つようになり、自然と発言にも説得力が増すようになるでしょう。

あとは、とにかく場数を踏むことです。
しかし、ただ漫然と場数をこなすだけでなく、毎回違ったテーマを立てて、プレゼンスキルを磨いてみてはいかがでしょうか?

たとえば、

・今日はいつもよりちょっと大きな声で話してみよう
・今日は話のスピードを途中で変えてみよう
・今日はロジックツリーに沿って話してみよう
・今日はアイコンタクトを意識してみよう
・今日はジェスチャーを多く取り入れてみよう


というようにです。

〜おわり〜


【参考文献】
・『自分プレゼン!』(野口吉昭、日本能率協会マネジメントセンター)
・『「できる人」の話し方&コミュニケーション術』(箱田忠昭、フォレスト出版)
・『効率が10倍アップする新・知的生産術』(勝間和代、ダイヤモンド社)
・『食い逃げされてもバイトは雇うな(上)』(山田真哉、光文社新書)
・『ロジカル・コミュニケーション』(安田正、日本実業出版社)
・『強いリーダーはチームの無意識を動かす』(石井裕之、橋川硬児、VOICE)
・『「できる人」の話し方』(ケビン・ホーガン、PHP研究所)
・『会話術』(松本幸夫、秀和システム)
・『パワーマインド』(内藤誼人、ソフトバンクパブリッシング)
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2008年06月24日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるF

今回は応用編として、「アンカリング」というスキルを紹介します。

これはNLP(Neuro-Linguistic Program:神経言語プログラミング)などで使われているスキルですが、その名前が示すとおり、行動にアンカー(いかり)をかけて、特定の体験や感情をその行動をきっかけとして引き出すようにする方法です。

簡単に言ってしまえば、「パブロフの犬」と同じです。
パブロフの犬の場合は、ベルを鳴らすと唾液が出るようになるのですが、NLPの場合は、体の特定の部位をさわったり特定の行動をとるとポジティブな感情が湧き出てくるように、自分自身に暗示をかけます。

これをプレゼンやスピーチで応用する場合、以下の二つの方法があります。


@自分自身をアンカリングする

 これは一流のスポーツ選手の多くが取り入れている方法ですが、大会や演技の前にある決まった行動をすることで、自分自身に成功の暗示をかける方法です。イチローが毎日昼食にカレーかピザを食べるのも、いつも決まった歩数でバッターボックスに入るのも、バッターボックスで必ず左手でユニフォームのそでをさわるのも、すべて一種のアンカリングです。
 「この行動をするときは絶対にうまく行く」という暗示を、自分にかけているのです。

 プレゼンやスピーチをする際、もし過去にうまく行った経験があれば、その時取った行動を思い出し、毎回それを繰り返すようにします。「あの時は昼食にカレーを食べたな」「プレゼンの前にコーヒーを飲んで深呼吸したな」など、何でもいいのですが、その行動を取るとプレゼンがうまく行くという暗示を自分自身にかけるのです。

 あとは毎回それを繰り返すようにすれば、その行動を取ると自然に心が落ち着き、自信が湧いてくるようになります。


A相手をアンカリングする

 こちらの方がより高度な技術になりますが、もう一つは聞いている相手の無意識にアンカリングをかける方法です。

 やり方としてはいろいろありますが、たとえばポジティブな話をするときにちょっとだけ眉を上げる、あるいは重要なことを言うときに手を胸に当てる。こういった行動を何回か繰り返すのです。

 そうすると、自分が眉を上げたり胸に手を当てたりしただけで、相手の無意識にメッセージが伝わり、自然とそれに対応する反応をするようになります。
 たとえ言葉としてはうまく伝えられなくても、アンカリングによる非言語のメッセージは確実に相手の無意識に伝わるので、相手はそれをポジティブ、あるいは重要なメッセージとして受け止めるということです。

 先日、テレビ番組を観ていたら、本人が知ってか知らないでかはわかりませんが、島田紳助さんがこのスキルを使っているのに気がつきました。よく観察してみると、紳助さんは何か面白いことや狙った発言をする前に、必ず首のネクタイに手を当てるのです。
 これを何度か繰り返えされると、こちらも紳助さんがネクタイに手を当てたとたんに、笑う準備ができてしまうようになります。
(※本人が「アンカリング」を意識して使っているかどうかは定かではありません。)

 もう一つ、プレゼンやスピーチなどでは、場所を使ってアンカリングをかける方法もあります。
 これはアメリカのある有名な講演者が使っている方法ですが、壇上で自分が話をする場所を二箇所決めておき、ポジティブな話はいつもA地点で話し、ネガティブな話はいつもB地点で話すようにします。
 それを何回かくり返し、聴衆の無意識にアンカリングした後で、自分の意見や提案をポジティブなA地点に立って話すのです。そうすると、聞いている側は無意識にその提案をポジティブに受け取ってしまうというわけです。


以上、「アンカリング」というスキルを紹介しましたが、これらはちょっと高度なものですし、下手にやると逆にペースが乱れてしまうことにもなりかねませんので、ぜひプレゼンに慣れて余裕がでてきたときに試してみてください。
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2008年06月20日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるE

今回はデリバリースキルを高める方法の最後、B姿勢・ジェスチャーに関してです。

B姿勢・ジェスチャー

姿勢に関して、まず大切なのはリラックスすることです。
立って話す場合は、肩幅くらいに足を開いて、両足に均等に体重を乗せるようにします。
そして、特に意識して背筋を伸ばすようにしましょう。

また、肩に力が入らないよう、話す前に肩を上下させたり、まわしたり、簡単な体操をしておくのもいいでしょう。
重要なプレゼンやスピーチの場合は緊張してしまうかもしれませんが、話す前に深呼吸(腹式呼吸がベスト)や体操をしたりして、できるだけ力を抜くように心がけましょう。

そして、体は必ず、話す相手の方向に向けるようにしましょう。
体を横を向けて話したり、話を聞いていたりすると、自分はそんなつもりでなくても、相手には「傲慢な人間」「自分が軽んじられている」という印象を与えてしまうからです。
イメージ的には、自分のへそからレーダーが出て、相手をロックオンしている感じです。

ちなみに、立って話す場合と座って話す場合では、それぞれ相手に与える印象が大きく違いますので、TPOにしたがって使い分けます。

【立って話す場合】
・自分に権威・主導権を持たせたいとき
・自分の提案や意見などを通したいとき
・レクチャーやプレゼンなどをする場合にふさわしい

【座って話す場合】
・対等な立場で話したいとき
・聴衆に主導権をもたせたいとき、相手に考えさせたいとき
・ワークや共同作業を行う場合にふさわしい

心理学的には、人は立っている相手の方にパワーを感じると言われますので、会議などで自分の提案・意見を通したい場合には、あえて立って話すようにするといいかもしれません。

次にジェスチャーで意識したいのは手の動きです。
欧米で「ビジュアルハンド」と呼ばれる、自分の言っていることを手で表現する動きを取り入れると、それだけで印象が大きく変わります。

たとえば、「まず一つの目のポイントは…」という時に、人差し指を一本立てて数字をカウントしていく。
あるいは、何か重要なことを相手に言うとき、相手を説得したい時などに、手を相手に向けて差し出してみるのもいいでしょう。
これはかつてJ・F・ケネディが演説で多用したこともあり、「ケネディ・チョップ」と呼ばれているそうです。

ただ、ジェスチャーの基本ルールの一つに、「ジェスチャーの大きさは、聴衆の数に比例する」というものがあります。
大勢を相手に広い会場で話す場合は、大きなジェスチャーを取り入れた方が効果的ですが、狭い会場で少数を相手にする場合に派手にジェスチャーをすると、一人だけ浮いてしまい逆効果です。

他に、ジェスチャーをする際には、以下の点にも気をつけましょう。

・人を指すときは、指で指すのではなく、手のひら全体で指す
・失敗したとき、間違えたときは、ジェスチャーを控える(頭をかいたり、舌を出したりしない)
・話している時に首から上の部分(顔、頭、首など)をあまり触らない(「自信がない」「不安である」「嘘をついている」というメッセージになってしまう)
・前に出るときはゆっくりと、下がるときはキビキビと動く

次にプレゼンを行う際には、以下の項目を意識してみましょう。

<姿勢・ジェスチャー チェック項目>□話す前に深呼吸や軽い体操をして、リラックスする
□背筋はちゃんと伸びているか
□体は相手の方を向いているか
□立って話す場合と、座って話す場合を効果的に使い分けているか
□効果的にジェスチャーを取り入れているか
□ジェスチャーは場に合ったものになっているか
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2008年06月09日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるD

今回はデリバリースキルを高める方法の A視線・アイコンタクト に関してです。


A視線・アイコンタクト

昔から「目は口ほどに物を言う」と言われるように、目が相手に与える印象は大きなものがあります。

自分が前に立ってプレゼンやスピーチをする場合は、多くの人の視線が自分に集中することになります。
その時に、キョロキョロと視線を動かしたり、ずっと下ばかり見ていると、「自信がない」あるいは「嘘をついているのでは?」という印象を相手に与えてしまいます。

もし原稿を読まなければならない場合は、原稿を下に置くのではなく、目の前で持って話すようにした方がいいでしょう。

顔はできるだけ前を見るようにし、そして、できるだけ一箇所に固定するようにします。
聴衆の中に頻繁にうなずいたりして話を熱心に聞いてくれる人がいれば、その人を集中的に見るようにすると気分も楽になりますし、話もしやすいでしょう。

たとえそういう人がいない場合でも、こちらから意識して相手を見るように心がけていると、自然に相手も呼応してうなずいてくれるようになります。

ただ、ずっと同じ人を見ていたり、同じ場所ばかり見ていると、かえって不自然に映ってしまいますので、「ワンセンテンス・ワンパーソン」といわれるように、一つの文章で一人の人を見るようにするといいでしょう。

また、目も口と同じように、普段より少し大きめに開いて話すよう意識します。目も閉じているよりも、開けている顔の方が好感度が高いからです。大きな目の方が相手に好印象を与えるということは、さまざまな実験からも明らかになっています。

よく“目ヂカラ”と言われますが、特にポイントでは目にも力を込めて語りかけましょう
目からもメッセージが出ている様子をイメージして、語りかけてみるといいでしょう。

以下の項目をチェックしてみましょう。

<目・アイコンタクト チェック項目>
□顔はしっかりと前を向いているか
□不自然に上を見たり、下を見たりしていないか
□原稿は手にもって話しているか
□キョロキョロしていないか。視点を一箇所に固定しているか。
□「ワンセンテンス・ワンパーソン」を意識しているか
□普段より目を大きめに開いているか
□ポイントではしっかり相手の目を見て語りかけているか


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2008年06月03日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるC

今回からはデリバリースキル(表現力)を高める方法です。

■デリバリースキルを高める方法

デリバリースキルを高める方法はいろいろありますが、今回は特に@声・トーン、A視線・アイコンタクト、B姿勢・ジェスチャーの三つに注目します。

@声・トーン
一般的にプレゼンやスピーチをする際には、自分が思っている以上に「ゆっくり・はっきり・大きな声で」話した方がいいといわれます。
特に緊張すると、無意識のうちに早口になったり、声が小さくなったりしてしまいますので、あえて意識して「ゆっくり・大きく」話すように心がけます。

アメリカの心理学者ロジャー・ガーグラフ博士が提唱している発声法に、「3M」というものがあります。これは「More Mouth Movement」の頭文字を取ったもので、「口をできるだけ大きく動かして話す」という意味です。

口を大きく動かして話すと、発声がはっきりするという以外に、相手の好感度を高めるといった効果もあります。

心理学者スタンレー・ストロング博士の実験によると、被験者に口を開いている表情と口を閉じている表情の二枚の写真を見せたとき、ことごとく口を開いている表情の方がいい印象を相手に与えたといいます。

口を大きく動かせば、それだけ表情の豊かな人間であるとみなされ、魅力を高めることにもつながるのです。

もう一つ、声・トーンで意識するといいことは、できるだけ変化をつけるということです。

みなさんも経験があるかもしれませんが、大学の講義などで、教授がひたすら同じ調子で話し続けていると、とっても眠くなるものですよね。
単調なトーンで延々と話し続けられると、誰でも眠くなってしまうものです。

印象に残るプレゼンをするためには、所々、あえて声の大きさを変えたり、話すスピードを変えたり、抑揚をつけたりして、声のトーンに変化をつけることが大切です。

雄弁術の技法にも「怒涛波返しの術」というものがあります。
これは、ある時は怒涛のように大きくたたみかけ、ある時は波が引くようにサーっと小さな声で話す方法で、この差が大きいほど相手に与える印象が大きいと言われています。

また、時々適度な間を空けるのも有効な方法です。

自分が強調したい部分、「ここぞ」という部分の前で、少し間を空けるのです。
話していて突然沈黙すると、「何があったのかな?」「何を言うのかな?」と一気に相手の注目が集まります。

それから重要な部分を伝えると、それが相手の心に残りやすいメッセージとなるのです。

プレゼンやスピーチを行う際には、声・トーンに関して以下のチェック項目を意識してみましょう。


<声・トーン チェック項目>
□普段より大きめの声で話しているか
□はっきりと発音しているか
□できるだけ口を大きく開けているか
□ほどよいスピードで話しているか。慌てて早口になっていないか
□スピード、抑揚、声の大きさなどに変化を持たせているか
□重要な部分では間を空けて、適度な間合いを取っているか
posted by Arthur at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | セルフマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月26日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるB

「プレゼンスキル&スピーチ力を高める」パート3です。

シナリオスキルを高める方法の最後として、ちょっとした工夫で論理力を高められる方法を紹介します。

それは、「数字の力を活用する」ということです。


B数字の力を活用する
たとえば、以下の二つの表現ではどちらがわかりやすいでしょうか?

・「使った人のだいたいが満足しています」
・「使った人の約7割が満足しています」

・「この方法を使えば、売り上げがかなり上がると思います」
・「この方法を使えば、売り上げが30%上がると思います」

どちらも後者の方が説得力を感じるのではないでしょうか?

数字はそれだけで大きな力を持ちます。
それは数字の持つ、「順序がある」「価値を含む」「変わらない」などの特徴のためです。
(数字の持つ力については『食い逃げされてもバイトは雇うな』(山田真哉著)がわかりやすい)

そのため、ものごとを数字で表現することによって、漠然としていた事柄に瞬時に客観的な意味を持たせることができます(多くの場合、本当は客観的ではありませんが)。

「一日コーヒー1杯分で」「世界が100人の村だったら」なども、こういった数字の力をうまく活用した表現方法です。

これとフレームワークを組み合わせると、「7つの習慣」「成功の9ステップ」「リーダーシップ10のルール」といった表現ができあがります。

これは聞く方にとっては、最初に数字を使ってフレームワークを提示しておくことで、あらかじめ用意して聞くことができますし、期待感を与えることもできます。
話す方にとっても、順を追って話していけばいいので、話を整理しやすいですし、要点を逃さず伝えることができます。

マッキンゼーでは「3つにまとめて結論から提示せよ」と教えられており、何かを話したり提案したりするときには、「そのポイントは3つです。1つ目は…」のように話すことを訓練されるそうです。

いつも「話がわかりにくい」「何が言いたいのかわからない」と言われる人は、意識して多めに数字をつかうようにしましょう。
それだけでぐっと論理力と説得力を高めることができるでしょう。


■シナリオスキルを高める:まとめ
@フレームワークに沿って話す
Aロジックツリーを使って話したいことを整理してみる
B数字を効果的に取り入れる


次回からは「デリバリースキル(表現力)」を高める方法を紹介します。

〜つづく〜
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2008年05月22日

プレゼンスキル&スピーチ力を高めるA

前回の続きですが、今回はロジックツリーに沿って話す方法を紹介します。

Aロジックツリーで考える
「ロジックツリー」とは、論理的な階層を樹木の枝のように連ねていった図のことで、今では問題解決の代表的なフレームワークとして多くの人に知られるようになっています。
(詳しくは、『問題解決プロフェッショナル』『世界一やさしい問題解決の授業』などマッキンゼー系の本を参照してください)

たとえば、本や論文の目次などにある

第一章
 1、
  1-1
  1-2
 2、
  2-1
  2-2

第二章
 …

というのも、一種のロジックツリーです。

わかりやすい本は基本的にロジックツリーに沿って書かかれていますし、みなさんも論文を書くときにこのような形式に従って書くことが要求されたのではないかと思います。

ロジックツリーのポイントは、同じ階層の項目をMECE(ミッシー:Mutually Exclusive Collectively Exhaustive―簡単に言えば、「モレなく、ダブりなく」)に分けていくことにあります。

たとえば、「リーダーに求められるもの」という内容であれば、まず大きく「マインド(精神面)」と「スキル(技術面)」に分け、さらにそれぞれを「目的意識」「責任感」「プラス思考」や「自己表現力」「傾聴力」「交渉力」といった項目に分けていきます。

これがうまく分けられるととても読みやすい文章になるのですが、違う階層のものを混同して並べてしまうと、非常に分かりづらい文章になってしまいます。

上の例で言えば、マインドの部分とスキルの部分が一緒に乱立して提示されると、それだけでちょっと分かりにくくなってしまいます。

プレゼンやスピーチも同じで、階層の違う話がバラバラに乱立していたり、途中で違う階層・内容の話が入ってくると、とてもわかりにくくなってしまいます。

スピーチやプレゼンをする際には、自分の言いたいことを一度このロジックツリーで整理してみてから話す(書く)ようにすると、相手にも分かりやすい話(文章)になります。

プレゼンやスピーチなどで作るロジックツリーは、たとえば、

@重要な内容→それほど重要でない内容
A大きい項目→小さい項目
B抽象的な内容→具体的な内容
Cすごく言いたい内容→まあ言いたい内容


といった構図で階層を作っていくことができます。

こうしておけば、与えられた時間に応じて、ロジックツリーのどの階層まで話すのかを自在に調節することができます。

「30秒であれば、最初の階層だけ」「10分あれば次の階層まで」「1時間あれば最後の階層まで話そう」と決めておくのです。

こうすることで、重要な情報をもらすことなく相手に伝えることができますし、状況に応じて自由に長さや流れを変えることも可能になります。

何よりも、状況が変わっても慌てない精神的な余裕が生まれることが、大きなメリットでもあります。

〜つづく〜
posted by Arthur at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | セルフマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月19日

プレゼンスキル&スピーチ力を高める@

さて、今回から新しい連載投稿「プレゼンスキル&スピーチ力を高める」をスタートします。

みなさんも自分の企画をプレゼンをしたり、多くの人の前で話す機会が日々増えてきているのではないかと思います。
そんなときに少しでも役立つような情報やスキルを紹介していきたいと思います。

   ▽    ▽    ▽    ▽    ▽    ▽

HRインスティテュートの野口吉昭さんは、プレゼン能力を高めるには3つのスキルが必要だと言っています。

それが、
@プレゼンス(=人間的魅力・信頼関係)
Aシナリオスキル(=論理力・思考力)
Bデリバリースキル(=表現力)

の3つです。

このうち、@のプレゼンスはそんなにすぐに身につくものではありませんが、AとBは意識と努力しだいで改善することが可能です。

まずは、Aのシナリオスキルから説明していきます。


■シナリオスキルを高める方法

シナリオスキルとは、いかに相手にわかりやすく物事を伝えるかの技術ですが、ポイントは以下の2点です。

・フレームワークで考える
・ロジックツリーで考える


@フレームワークで考える
マッキンゼーなど世界的に有名なコンサル会社で、入社した最初に徹底的に叩き込まれるのが、この「フレームワーク」で考え・伝えることだそうです。

マッキンゼーでは、女性コンサルタント同士の会話の中で、

「マッキンゼーで、フレームワークのない会話なんて、主婦やサラリーマンのおしゃべりと同じだよね」

とまで話されているそうです。

フレームワークとは、物事を分析したり整理したりするときの土台となる、一定のパターンや様式のことですが、簡単に“型”と言ってしまってもいいかもしれません。

プレゼンやスピーチで言えば、
「起承転結」
「結論→根拠→結論」
「現状と課題→対策→予想される結果」
「目標→現実→対策案」
などがフレームワークになります。

自己紹介をする際でも、だらだらとまとまりのない紹介をするよりも、
たとえば、

「私の名前は○○です。」
「趣味は○○で、今○○にはまっています。」
「その理由は○○だからです。」

のようにフレームワークに沿って話した方が、聞いている人も覚えやすいですし、好印象を与えやすいのです。

プレゼンやスピーチをする際には、頭の中で一度フレームワークを組み立ててみて、その流れに沿って話すようにすると、自分も自信をもって話せますし、相手にも伝わりやすくなるのです。

自分のレパートリーのフレームワークを増やすためには、日頃からテレビや会議・研修などで、話がうまい、わかりやすいと思う人をよく観察しておき、その話し方を真似ることが効果的です。
また、良書にたくさん触れることも、自然と自分の中のフレームワーク思考を養うことにつながります。

次回は代表的なフレームワークである「ロジックツリー」に沿って話す方法を紹介します。

〜つづく〜
posted by Arthur at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | セルフマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月21日

イチローに学ぶセルフ・マネジメントD―よき師を持つ

前回からかなり期間が空いてしまいましたが、「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」第5回(最終回)です。
今回のテーマは「よき師を持つ」です。

    ▽  ▽  ▽

最終回の今回は、ちょっと違った観点のお話です。
私たちの一番の問題は、いかにしてイチローのような自分になるか、またイチローのようなメンバーを育てるかでしょう。
その答えを得るために、「イチローはいかにしてイチローたりえたのか」を探ってみることにしましょう。

今のイチローがあるのは、もちろん本人が言うように「努力のたまもの」でしょうが、もともと天賦の才があったことも否めません。

しかし、その天賦の才も、イチロー一人では完全に開花させることはできなかったでしょう。
イチローが今のイチローでありえるためには、三人の人物との出会いが欠かせなかったのです。

一人目はイチローのお父さんの宣之氏(通称チチロー)。

宣之さんは早くからイチローの素質を見抜き、サポート役に徹していきました。
小学校時代から毎日野球の相手をし、中学時代はバッティングセンターに毎日付き合って、高校時代も練習をよく見学に行き、何かあるといつも相談相手になったといいます。

なかでも、宣之さんが一番イチローに教えたかったことは、「周りに感謝する」ことだったといいます。

 一朗には、「人はひとりで生きているわけではないんだ」と、いつも言い聞かせていました。野球がうまくても、周囲に感謝できない人間ではしょうがないですから。
 小、中、高校で出会った野球部の監督や仲間たちをはじめ、ご近所のみなさんも、常に私たち親子を見守り、一朗の夢を応援してくれました。
 私たちが通ったバッティングセンターの社長が、一朗のために特別速いボールが出るマシンを用意してくれたこともありました。そういう方々のおかげで、今のイチローがあるのだと、一朗自身も分かっていると思います。


イチローが父・宣之さんから学んだものが、周りに対する感謝の気持ちだとしたら、愛工大名電の中村監督からはプラス思考を学んだと言うことができます。

中村監督は次のように振り返っています。

イチローにはプラス思考の重要性をよく言って聞かせました。結果は良いか、悪いかのどちらかなんだ。そんなとき、「ダメかもしれない」と弱気になったら、必ずそっちに引きずられる。そこで「絶対うまく行くに決まっている」というプラス思考が必要だ

三振するときは思いっきり振れ、そして、三振してダグアウトに帰ってくるときに、悔しいとか、ポケッとして戻ってくるな。「ベンチまでの13歩は次の打席、次の試合のためにある」と考えろ


少年時代に父・宣之さんとの練習で培った基礎的能力のうえに、愛工大名電時代の激しい練習と中村監督の指導が加わります。

そして、そんなイチローの秘められた才能を一気に開花させたのが、オリックスで出会った仰木監督でした。

仰木監督の若手に対する指導法は、まず、「珠は磨けば必ず光る」「光らせるためには経験する場を与える」「常に白紙の状態で見てやる」。そして、「可能性に賭けることに、監督自身が積極的になる」でした。

それまでのイチローはフォーム改造をめぐって監督やコーチと意見が合わず、一軍と二軍の間を行ったり来たりしていました。
そこに自主性と可能性を重んじる仰木監督が登場することによって、潜在的な能力の高さを認められたイチローは、見事一軍に抜擢されその才能を一気に花咲かせることになるのです。

イチローのメンタル・技術両面での人並み外れた才能は、決してイチローが一人で獲得したものではなく、すべてよき師との出会いの中で培われていったものなのです。

プロ野球の二軍時代、自分のやり方がなかなか認められない悔しい思いを、イチローはよくお父さんや高校時代の中村監督に吐露していたといいます。

自分の身近にいつでも気軽に相談できる人がいたことも、イチローが途中で夢をあきらめないで最後まで貫き通せた理由の一つだったでしょう。

ウォルト・ディズニーの言葉に次のような言葉があります。

成功は自分ひとりの努力によるものだと主張することは、浅はかで傲慢なことだ。
どんな優れた業績も、多くの人々の手と心と頭に助けてもらって初めて可能になるのだから。


自分自身に限界を感じたときは、誰か他の人に頼ることが一番の解決策です。
人は万能ではないのですから、誰でも一人できることは限られているのです。

そんなときのために、私たちもいつも自分の周りによき師、よき友を持ち、いつでも助け合い、相談し合える環境を作っておくことが大切でしょう。
究極のセルフ・マネジメントは、困ったときには何でも相談できる、「よき師」「よき友」を持つことかもしれませんね。
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2007年11月08日

イチローに学ぶセルフ・マネジメントC―自分との闘い

「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」第四回です。
今回のテーマは「自分との闘い」。

  ▽  ▽  ▽  ▽

2004年10月1日、イチローはついに、84年間破られることのなかったジョージ・シスラーの257安打の記録を抜いて、大リーグ記録となる258本目の安打を放ちました。
その試合後のインタビューで、イチローが語った言葉は次のようなものでした。

「自分にとって、満足できるための基準は、
 少なくとも誰かに勝ったときではない。
 自分が定めたものを達成したところに出てくるものです。」


う〜ん、しびれるようなセリフですね。
この言葉にイチローの精神的な強さの秘密が表れている気がします。

イチローは他人と比較して、「勝った」「負けた」「自分の方が優れている」「劣っている」という考え方をしているのではなく、あくまで日々自分をどれだけ成長させられるか、過去の自分をどれだけ超えられるかという挑戦をしているのです。
つまり、闘いの相手が、他人ではなく、自分自身なのです。

だから、他人と比較して優越感を感じて傲慢になることもなければ、逆に劣等感を感じて落ち込むこともないのです。
あくまで自分は自分であって、他の誰でもない。
だから、今自分ができるベストを尽くして、日々自分自身を成長させていこうと考えるのです。

児玉光雄氏も本の中にこう書いています。

 自分と他人を比較しているうちは一流にはなれない。

あるアメリカの心理学者が行った実験によると、小学校で立ち幅跳びの記録に挑戦させたとき、「○○に勝つ」と、他人の記録を目標に掲げた選手と、「自分の記録を打ち破る」という目標を立てた選手では、自分の記録を目標にした生徒の方が、明らかに良い成績をあげたそうです。

誰かと比較するのではなく、自分で目標を定めてそれを追い求めていく方が、より成長しやすいのだと言えるでしょう。

ある人から、「ベストを尽くしても結果が出ない時はどう捉えるのか?」と聞かれた時、イチローは次のように答えました。

「なぜ、プレッシャーになるのかと考えた時、
 これまで自分は他人の作った記録を追いかけてばかりいたことに気づき
 ました。
 そして、自分のバッティングをして、
 それで結果が出なくても別にいいじゃないかと思えるところまで
 到達したのです。
 ベストを尽くすだけでいいと思った時、道が開けたような気がします。」


結果が出ている時も、出ていない時も、変わらずひたすら自分のベストを尽くす。
そのような日々の姿勢と努力が、今のイチローを形作っているといえるのではないでしょうか。
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2007年11月06日

イチローに学ぶセルフ・マネジメントB―プロセス指向

「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」連載第三回です。
今回のテーマは「プロセス指向」。

 ▽ ▽ ▽ ▽

前回はイチローが逆境をチャンスだと捉えていることを取り上げましたが、それができるもう一つの理由は、イチローが「プロセス指向の人」だからでもあります。

それはイチローの次の言葉に表れています。

「空振りだとか三振だとかに一喜一憂はしないということが大事です。
 そこで、打てない、もうダメだと思ってしまったら、
 次の打席には立てないですよ。
 たとえ、三打席、四打席ダメであろうと、
 『次』につなげる打席にしなければ、また打ち取られてしまうでしょう。
 三振しても、打ち取られても、
 そのピッチャーを打つための『何か』を得られればいいわけで、
 僕は打席ごとに勝った負けたと騒がないように心がけています。」

 
一打席ごとの結果ではなく、そこから何を得たのかがより重要だというのです。
イチローにとっては、結果が出ないことは必ずしもマイナスではなく、むしろそこから進化・発展の手かがりを見つけられるかどうかが大切なのです。

逆にいえば、たとえ今は思ったような結果が出ていなくても、そこに将来の展望・可能性が見えているとしたら、何も焦る必要はないということでもあります。

次のイチローの言葉がそれを教えてくれています。

「僕の中のスランプの定義というのは、『感覚をつかんでいないこと』です。
 結果が出ていないことを、僕はスランプとは言わないですから」


これを私たちのプロジェクトに当てはめれて考えれば、一回一回のプロジェクトの結果うんぬんというよりも、それらを通して目標に向かって前進している、ビジョンの達成に近づいているという感覚があるかどうかが重要だということでしょう。

たとえ最初は失敗やミスが多かったとしても、そこからさまざまな教訓を学ぶことができ、それらを生かしてプロジェクトを改良・レベルアップさせていけるならば、そのプロセスこそが貴重なわけです。

明治大学教授の齋藤孝氏は、「質量転化」という言葉を使っています。
これは「量をこなすことで質が変わる」という概念です。

誰でも最初から質の高いことはできない。
だからまずは量をこなすことが大切だというのです。
量をこなすことで自然と質が上がっていくのです。

毎回の単純作業をおろそかにできない理由もここにあります。

物事の成長・発展というのは、決して直線的に起こるものではありません。
「成長曲線」と呼ばれるように、いつも曲線を描いてあがっていくのです。

つまり、最初は何度やってもうまく行かない、なかなか変化しないような状態がずっと続き、それがある一定のレベルを越えた時に、一気に変化が起こるというのです。

その苦しい変化のない状態を乗り越え、将来に飛躍するために必要なのが、イチローのようにプロセスを大切にして、そこから貪欲に何かを学び取ろうとする姿勢なのです。
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2007年10月29日

イチローに学ぶセルフ・マネジメントA―逆境をチャンスに変える

「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」連載第二回です。
今日のタイトルは「逆境をチャンスに変える」

  ▽  ▽  ▽  ▽

イチローの言葉にこんな逆説的な言葉があります。

「自分が絶好調なのはスランプの時です」

普通の人には理解不可能なこの言葉は、いったい何を意味しているのでしょうか?

その謎を解くためには、イチローの次の言葉がカギになります。

「5打数5安打の時は別に何もすることはない。自分のそのままが出ただけです」

つまり、調子のいいときには何も考える必要がない。イメージ通りに身体が動いているから、修正する必要もないわけです。
ところが、スランプの時というのは、何かが狂っている、どこかがずれているのです。
その問題を解決するために、いろいろ試したり、探ってみたりする。
そこに新たな飛躍のカギが眠っているということです。

だから、スランプの時こそ、新たな飛躍のチャンス。
イチローにとっては、スランプのときこそ、絶好調の時なのです。

イチローが今でも鮮明に覚えている、理想のバッティングの感覚をつかんだ瞬間というものがあるそうです。
それは1999年4月10日、ナゴヤドームでの西武戦。三連戦の最後のゲーム。
9回トップバッターで打席に立ったイチローは、リリーフの西崎と対戦しました。

結果は、ボテボテのセカンドゴロ。
しかし、打席を振り返って1塁ベースに向かう、その次の瞬間、嘘のように目の前が晴れていったと言います。

「『ああっ、これなんだ!』と、探し求めていたタイミングと身体の動きを一瞬で見つけることができた。
 イメージの中のフォームと、実際のフォームとの違い、ズレのポイントがわかった」


その日を境に、イチローの打率は急カーブを描いて上がり始めます。
その次の試合からその月の終わりまでの試合で、打率4割2分1厘をたたき出したのです。

イチローは常に逆境の中から、飛躍への糸口をつかんで来たのです。

  ▼   ▼   ▼   ▼

失敗はそれ自体は決して悪いものではありません。

2002年からイチローと同じマリナーズでプレーした、長谷川滋利投手も次のように語っています。

「僕は失敗はすべきものだと思っている。
人生に失敗してはいけないタイミングというものは、ないと思う。
もし、ワールドシリーズの最終戦で、接戦でマウンドに上がる場面で失敗したとしても、次の人生にプラスになるなら、それは「投資」と呼んでもいいものかもしれない。
要は、失敗して何を得るかが問題なのだ。」


失敗は、とらえ方次第でプラスにもマイナスにもなるのです。

失敗・逆境を「飛躍のためのチャンス」「将来のための投資」と考える人には、恐れがありません。
どんどんと新しいことに挑戦して、そして最後には勝利をつかみ取るのです。

私たちのプロジェクトも同じですね。
企業のプロジェクトチームでも、まともに成果をあげられるのは3割ほどだと言われています。
私たちが普段行っているプロジェクトも、最初からすべてがうまく行くとは限らないのです。
うまく行ったプロジェクトというのは、何度も失敗し、さまざまな試行錯誤を繰り返しながら発展してきているのです。

重要なことは、うまく行かなかったとき、逆境に陥ったとき、それをどうとらえ、その中から何をつかみ取るかではないでしょうか。
イチローのように、むしろ逆境の中にチャンスがあると、ちょっとだけ意識を変える努力をしてみてはどうでしょうか?
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2007年10月24日

イチローに学ぶセルフ・マネジメント@―単純作業の大切さ

今回から新しいシリーズを連載しようと思います。
テーマは「イチローに学ぶセルフ・マネジメント」です。

先日、ある団体のリーダーから、「メンバーのマンネリ化を打破するためにはどうしたらいいですか」という質問を受けました。
これは何もボランティア団体に限らず、企業やスポーツなど、どんな分野にも当てはまる宿命的な課題だと思います。

そこで、毎日バットを振り続け、同じことをただひたすら繰り返しているプロ野球選手、なかでも日本が誇る世界最高峰のプレーヤ−であるイチロー選手の姿勢から、この問題について考えてみたいと思います。
参考文献は『社内でイチローを育てる法』(児玉光雄、PHP研究所)です。

  ▽    ▽    ▽    ▽

イチローの抜きん出た才能の一つに、単純作業をひたすらやり続ける根気強さがあります。

イチローは小学3年生から中学3年生までの7年間、1年に363日間、「名古屋空港バッティングセンター」に通いつめたと言っています。
休んだのは、バッティングセンターが休業した正月の二日間だけで、一日二回行くことも珍しくなかったそうです。

それは彼が練習が好きだからじゃないかと考える人もいるかもしれませんが、イチロー自身インタビューの中でこう答えています。

「そりゃ、僕だって、野球の練習は嫌いですよ。
 つらいし、大抵はつまらないことの繰り返し」


では、イチローはなぜそんな中でもモチベーションを失わず、単純作業をやり続けることができたのでしょうか?

それは目標が明確だったからだと思います。

 中学、高校と活躍してプロ野球の選手になる。
 そして、一流の選手になったら、お世話になった人たちに恩返しをしたい。


小学6年生の時の卒業文集に、イチロー少年はそう夢を綴っています。

そしてこのようにも書いています。

 活躍できるようになるためには練習が必要です。

プロになって活躍したい。
そのためには誰にも負けない練習が必要だ。

将来の目標と、その達成のための毎日の練習。
この二つがイチロー少年の中ではしっかりとつながっていたのです。

私たちも同じく、日々行うプロジェクトと、そのプロジェクトの先にあるビジョン・夢とを、しっかりと関連づけていくことが大切だといえるでしょう。

『社内でイチローを育てる法』の著者は、本の中でこう断言しています。

 実際は面白い仕事などというものはほとんど存在しない。
 まず始めに「仕事」ありきであり、いかにそこで自分の最高のパフォーマンスを創造することができるかが勝負である。


また、このようにも書いています。

 単純作業は断じておろそかにできない。
 単純作業の積み重ねと、継続によって、仕事のテクニックは高まる。
 単純作業の積み重ねがあればこそ、成功の扉を押し開くことができる。


私たちも、毎回の同じようなプロジェクトの継続があって、初めて団体として大きく飛躍・発展できるときが来るのです。

最後に、もう一つイチローの言葉を紹介します。

「僕を天才と言う人がいますが、僕自身はそうは思いません。
 毎日の血のにじむような練習を繰り返してきたから、今の僕があると思っています。」


「継続は力なり」「非凡とは、平凡なことをやり続けることだ」とは昔からよく言われてきたことです。

日々の単純作業の大切さ、一回一回のプロジェクトの大切さと、その先にあるビジョン・夢。
それらに思いを馳せながら、日々の活動をがんばっていきましょう!
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2007年07月24日

「自分との約束」を守る

今日は、最近読んだ本の中から一つ印象的だった内容を紹介します。

それは「自分との約束」を守るということです。

約束には二つあります。
一つは、他人との約束
もう一つは、自分との約束です。

このうちほとんどの人は、「他人との約束」の方を優先し、より強く意識しているのではないでしょうか?
それは、他人との約束を守られなければ、信頼、評価、価値といったものを低下させたり、失ったりしてしまうからです。

しかし、実は同じことが「自分との約束」にも言えるのです。

他人との約束を破れば、他人の自分に対する信頼、評価、価値が下がってしまうのと同じように、「自分との約束」を破ってしまうと、自分の自分に対する信頼、評価、価値を低下させてしまうことになるのです。
そういったことを続けていると、やがて自分に自信が持てなくなり、向上心や意欲なども失ってしまうのです。

このことは逆に、たとえ小さなことであっても、「自分との約束」を守り続けていくことによって、自己信頼、自己評価、自己価値を高めていくことができるということを意味しています。

「自分との約束」を守るということは、つまり、自分が決めたことはやり遂げる、目標を最後まであきらめない、価値観を明確にする、自己管理をしっかりすることなどを意味します。

「他人との約束」に比べて、「自分との約束」は、破ったとしても自分以外誰もわかりません。

その意味でも、目標を立てること、そしてそれをみんなの前で口に出して発表することは、とても意味のあることなのです。

どんなことでもいいですから、日々小さな目標を立て、それを毎回確実に実行していく生活ができたらいいですね。


(参考文献:『「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか』日本実業出版社)
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